ロンドン市場では円高にニューヨーク市場では円安へ

ロンドン市場ではユーロ円、ポンド円など欧州通貨中心に円高が進んだ。 取引前半にユーロ円は157円台半ばから156円台半ばに下落、ポンド円は232円台前半 から230円台半ばに下落している。ユーロ円は債券の償還・利払いに絡んだ売り、 ポンド円は東欧系による売りが観測されていた。
ユーロ円、ポンド円の下落局面ではドル円や他のクロス円も下げに追随した。 ドル円は昨日の海外市場で回復した118円台を割り込み、一時117円台半ばまで下落。 豪ドル円、NZドル円などオセアニア通貨でも円高が進み、取引前半は円が全面高。 欧州通貨での円買いに週末のポジション調整が加わる形で円高が進んだ模様。
しかし一転してニューヨーク市場序盤は円高から始まったが、アメリカ指標の結果もあり、後半は円安へ。

※3月23日(金)の経済指標結果

時間	指標名	予想	結果	前回
08:00	コンファレンスボード景気先行指数-1月	N/A	-0.2％	0.2％
08:50	全産業活動指数-1月	0.7％	0.7％	0.0％
16:00	輸入物価指数-2月	0.4％	0.5％	-0.7％
16:00	輸入物価指数-2月（前年比）	0.7％	0.8％	0.7％
18:00	経常収支-1月（季調済）	25億EUR	27億EUR	23億EUR→20億EUR
18:30	自動車生産-2月	N/A	-0.2％	1.4％
18:30	自動車生産-2月（前年比）	N/A	-7.6％	-8.5％
23:00	中古住宅販売件数-2月	630万件	669万件	646万件→644万件

強い英小売売上高で一時ポンド買いも

ロンドン市場では英小売売上高発表後にポンド買いが進んだ。 18時30分に発表された2月の英小売売上高が予想を大きく上回ったことで 英中銀による利上げ観測が台頭、ポンド買いに繋がった。 指標発表後にポンド円は231円台前半から一時232円台前半まで約2円上昇。 対欧州通貨や対ドルでも発表直後はポンド買いが顕著だった。
昨日発表された英中銀議事録（3月8日に金利据え置きとした際の議事録） は予想に比べややハト派的な内容だったものの、20日の英消費者物価指数、 本日の英小売売上高と、今週に入ってから強い英経済指標が相次いでいる。 足元では英中銀による利上げ観測が急速に浮上しているようだ。

※3月22日(木)の経済指標結果

時間	指標名	予想	結果	前回
08:50	業況判断BSI大企業製造業-1Q	N/A	0.1	7.1
08:50	業況判断BSI全産業-1Q	6.5	6.2	6.4
08:50	通関ベース貿易収支-2月（季調済）	4256億円	6551億円	1兆862億円→1兆518億円
14:00	全国スーパー売上高-2月（前年比）	N/A	-1.6％	-2.4％
18:30	小売売上高指数-2月	0.6％	1.4％	-1.8％→-1.5％
18:30	小売売上高指数-2月（前年比）	3.8％	4.9％	3.3％→3.5％
19:00	貿易収支-1月（季調済）	23億EUR	13億EUR	7億EUR→20億EUR
19:00	製造業受注-1月	-1.0％	-0.2％	2.8％→1.8％
19:00	製造業受注-1月(前年比）	8.4％	12.0％	1.6％⇒1.9％
21:30	新規失業保険申請件数	32.3万件	31.6万件	31.8万件→32.0万件
23:00	景気先行指標総合指数-2月	-0.4％	-0.5％	0.1％→-0.3％

FOMC後ドル売りで反応、結果は据え置き

FOMCの結果を受けてドルで反応してる。 金利は予想通り据え置かれ、注目の声明で、住宅市場の部分が前回の 「安定化の兆候」から「調整は継続中」と表現がややハト派になったこと で、サブプライム問題に一定の配慮をしたともとれる。 しかし、インフレ警戒姿勢は崩しておらず、利上げの可能性も残している。 利上げ、利下げどちらにも可能性を残すといった姿勢は前回と変化はな いが、住宅市場にやや配慮したといったところか。 ドル円は117.80近辺から117.15近辺まで瞬間下落したが、117.50水準に 戻ってきている。
なお、今回の声明文を受け、FF金利先物は今年上半期での利下げの可能性を42％水準にまで高めた（昨日の同時間は26％ほどだった）。株式市場は今回の結果を好感し、上伸している。次回のFOMCは5月9日の予定。

※3月21日(水)の経済指標結果

時間	指標名	予想	結果	前回
08:30	Weｓtpac先行指数-1月	N/A	0.1％	0.5％
09:30	新車販売台数-2月	N/A	0.0％	5.3％→5.2％
09:30	新車販売台数-2月（前年比）	N/A	7.9％	5.8％
16:15	貿易収支-2月	10.0億CHF	13.8億CHF	12.9億CHF
21:30	景気先行指標指数-2月	0.4％	0.7％	0.5％
21:30	小売売上高-1月	-0.2％	-0.2％	2.3％→2.2％
21:30	小売売上高-1月（除自動車）	0.2％	0.3％	2.0％→1.9％
27:15	FOMC政策金利	5.25％	5.25％	5.25％

日銀政策金利は変わらず

日銀政策金利は事前の予想通り、変わらず0.50％。 ドル円は福井日銀総裁の記者会見が終了し、朝方の売買が一巡すると 117.60台から118.00直前まで上昇したものの、その後は戻り売りに押される 展開となった。118.00から118.30にかけては本邦筋の売りが観測されており、 目新しい材料に乏しいなか、上値を追っていくには難しい状況だったようだ。
サブプライム融資を手がけるピープルズ・チョイスが破産適用法を申請。この報を受け、ドルが全面的に下落。ドル円は一時116.95まで下落した。既に同業であるオウンイット社やレスメイ社なども同様の申請をしており、明日のFOMCがこのサブプライム問題をリスクとして位置付けるのかどうかへの注目が更に高まっている。NY株式市場は上値こそ重いものの、プラス圏で推移。

※3月20日(火)の経済指標結果

時間	指標名	予想	結果	前回
	日銀政策金利（通常正午過ぎ発表）	0.50％	0.50％	0.50％
07:45	来訪者数-2月	N/A	6.5％	-3.2％
09:30	新規住宅-4Q	-0.8％	-0.8％	0.1％
16:00	コンビニエンスストア売上高-2月（前年比）	N/A	-1.1％	-0.7％
16:00	生産者物価指数-2月	0.3％	0.3％	0.0％
16:00	生産者物価指数-2月（前年比）	2.8％	2.8％	3.2％
17:15	生産者-輸入価格-2月	0.1％	0.3％	-0.2％
17:15	生産者-輸入価格-2月（前年比）	1.9％	2.2％	2.2％
18:30	消費者物価指数-2月	0.3％	0.4％	-0.8％
18:30	消費者物価指数-2月（前年比）	2.7％	2.8％	2.7％
18:30	消費者物価指数-2月（前年比/コア）	1.7％	1.7％	1.6％
18:30	小売物価指数-2月	0.5％	0.7％	-0.5％
18:30	小売物価指数-2月（前年比）	4.3％	4.6％	4.2％
18:30	小売物価指数-2月（前年比/コア）	3.5％	3.7％	3.5％
19:00	建設支出-1月	N/A	0.6％	0.5％→0.9％
19:00	建設支出-1月（前年比）	N/A	10.4％	6.9％→8.8％
20:00	消費者物価指数-2月	0.3％	0.7％	0.1％
20:00	消費者物価指数-2月（前年比）	1.6％	2.0％	1.2％
21:30	住宅着工件数-2月	145.0万件	152.5万件	140.8万件→139.9万件
21:30	建設許可件数-2月	155.0万件	153.2万件	156.8万件→157.1万件

キャリー取引再開か

週明けのロンドン市場では豪ドルなど高金利通貨が堅調に推移した。 欧州株が堅調に推移したこと、時間外取引で米国株が堅調だったことなどが 株価上昇→リスク資産への投資再開→キャリー取引との発想で高金利通貨買い 低金利通貨売り（円安、スイス安）に繋がったようだ。
豪ドル、NZドルなど高金利通貨は対円で大きく上昇。 豪ドルは対円でロンドン時間朝方の93.10台から一時93.70台まで上昇している。 失業率が約30年ぶりの低水準となるなど賃金面の物価上昇圧力が将来の利上げ に繋がるとの思惑で買われたようだ。豪ドルは対ドルでも上昇。 朝方の0.7940台ばから一時0.7970台まで上昇している。0.8000付近が数年間に 渡る強いレジスタンスとなっているため、同水準での攻防に注目したい。

※3月19日(月)の経済指標結果

時間	指標名	予想	結果	前回
09:01	ライトムーブ住宅価格-3月	N/A	1.5％	0.9％
09:01	ライトムーブ住宅価格-3月（前年比）	N/A	12.2％	11.5％
14:30	東京地区百貨店売上-2月（前年比）	N/A	-0.3％	-0.1％
14:30	全国百貨店売上高-2月（前年比）	N/A	1.7％	0.0％
17:15	鉱工業生産-4Q	3.5％	7.8％	-0.5％
17:15	鉱工業生産-4Q（前年比）	4.7％	8.9％	8.2％→8.1％
21:30	国際証券取扱高-1月	13.00億CAD	-37.64億CAD	-32.60億CAD→-30.53億CAD
21:30	卸売売上高-1月	-0.9％	-0.5％	2.7％
26:00	NAHB 住宅市場指数-3月	38	36	40→39